猫背と腰痛

腰痛の現状

 
日本人の多くの方が悩む「腰痛」

現在、腰痛を訴える方は2800万人と言われ(厚労省研究班調べ)、日本人の4人に1人が腰痛を抱えているとされています。腰痛にも多くの症状があり、痛む場所や、痛み方も様々ですが、最も多いとされているのが「筋、筋膜性腰痛」になります。

これは長時間、同じ姿勢を強いられた時などに起こるもので、筋肉の疲労が原因となります。

デスクワークの増加やスマートフォンの使用が当たり前となり、座ったまま何でも出来る時代になれば、ますます「腰痛」を訴える方は増えていくのかもしれません。


 

目次
 


腰痛とは?

多岐にわたる腰痛の原因
1、姿勢が原因の腰痛
2、身体の使い方が原因の腰痛
3、内科的な問題の腰痛
4、ストレスや脳の回路が問題の腰痛
猫背を治すためには!
ちょっとした工夫で猫背&腰痛予防
改善が難しい猫背のタイプ
まとめ


 

腰痛とは?

 

「腰痛」は広い意味で使われることが多く、その症状やメカニズムは多岐にわたります。

「腰痛」には2種類あり、「急性腰痛」と「慢性腰痛」に分けることが出来ます。

ギックリ腰のような、急激に腰を痛めた状態を「急性腰痛」と呼び、急性腰痛を起こしてから3ヶ月以上経過しても痛みが無くならない状態を「慢性腰痛」と呼びます。

この「慢性腰痛」の患者数は1400万人と推定されており、社会的な問題となっています。

この記事をお読みになっている方の中にも、3ヶ月以上「腰痛」が続き、日常生活に
不自由を感じている方も多いのではないでしょうか。

「腰痛」を改善するポイントは、「腰痛」を知ることです。この記事を読み進めて頂くことで、正しい知識を持って「腰痛」の理解をしていただけたら嬉しく思います。

腰痛改善に向けて、皆さん凝り固まった重い腰を上げていきましょう。
 

 

多岐にわたる腰痛の原因


 
まず初めに、腰痛の原因は多岐にわたるため、骨などの「構造的な問題」なのか、それ以外の問題が原因なのかを分ける必要があります。

現在「腰痛」があり、病院にかかられていない方は、まずは病院で診断を受けることをオススメいたします。診断の結果、原因が特定をされ、整形外科的な治療が必要となるものもあるためです。


しかし、レントゲンなどの画像診断をしても原因がわからない場合は、内科的な疾患や心理・社会的な要因も含め、腰痛の原因が構造的な問題と別にあるため、以下の原因も視野に入れなくてはなりません。

 

1.姿勢が原因となり引き起こされている腰痛

2.身体の使い方が原因となり引き起こされている腰痛

3.内科的な問題が原因となり引き起こされている腰痛

4.ストレスや脳が原因となり引き起こされている腰痛


 

1.姿勢が原因の腰痛

 

 近年、スマートフォンやパソコンの普及により、長時間の身体を丸めた姿勢を取り続けることが多くなりました。



 身体を長時間丸めた姿勢は「猫背」を作りやすくします。猫背になると胸周りの筋肉や一部の背骨の動きが悪くなり、本来動くべき関節が動きづらくなってしまいます。

 すると、動きづらい関節の代わりに過剰に動いてしまう関節が現れ、そういった過剰に動く部分が「痛み」の原因を作ることも考えられます。
 

 

猫背ってどんな姿勢?

そもそも猫背とはどのような姿勢なのでしょうか?

 

・背中がまるい

・頭が前に出ている

・肩が内側に入っている

・顎が上がっている

 

様々なイメージをお持ちだと思いますが、上記の様な特徴をお持ちの方は、猫背である可能性が高いと言えます。

 

仕事をする環境の変化に伴い、猫背も日々進化をしています。


述べ2,000人以上の猫背姿勢を見てきた経験からお伝えさせて頂くと、あるパターンの猫背の方が圧倒的に多い事が分かってきました。
 

 

新しい猫背「シンネコゼ」

 もっとも多い猫背の形を我々は「シンネコゼ」と呼びます。

「シンネコゼ」の特徴は、骨盤が前方にスライドするように移動し、バランスをとる様に胸の背骨は逆に後方に丸まり、頭は前方に移動して、顎が上がった以下の様な姿勢を指します。

 



 

 このタイプの猫背では、「背中を反らせましょう!」と意識をしたり、エクササイズをしても、改善が出来ないのが特徴です。


 なぜなら、頸の付け根の辺りだけが過剰に丸くなっているものの、それ以外の背骨は逆に反っている状態になりますので、背中を反らせようとしても、かえって逆効果になってしまいます。


 その為、「猫背なのに背中を丸めるの?」と不思議に思うかもしれませんが、「シンネコゼ」の方は、最初に背中を丸める運動が必要になるのです。


 また、「シンネンコゼ」を改善する為には、前方に移動した骨盤を正しい位置に戻す事がポイントであるため、足の上に骨盤がのる様になることが重要になります。


 

 

2,身体の使い方が原因の腰痛


 猫背のように姿勢が悪くなると、関節の動きが悪くなり、腰に負担をかけるような身体の使い方をしやすくなります。


身体は26個の背骨で構成され、これを脊柱(せきちゅう)と呼びます。この脊柱はS字状のカーブを描き、身体の軸としての役割を果たします。




 

 一般的な猫背になると、胸椎(きょうつい)と呼ばれる胸の部分の背骨が過剰に丸くなり、その結果、腰椎(ようつい)と呼ばれる腰の部分も本来のポジションとは崩れてきます。

 

 そして、胸椎が丸まった状態で固まることで動きが悪くなると、それをかばう様に、腰椎は過剰に動く為、腰の筋肉を使いすぎ疲労させてしまいます。腰の筋肉を酷使することで「筋・筋膜性腰痛」になりやすいため注意が必要です。
 また関節自体に負担をかけてしまうことで、関節の痛みも引き起こし、不意な動作で「ギックリ腰」のような背骨における捻挫を発症させてしまう可能性もあります。

 電車で吊革につかまる時や、洗濯物を干す時に腰を反りやすいと感じる方は、すでに胸椎の動きが悪く、過剰に腰椎を動かしているかもしれません。その為、それぞれの骨や関節のポジションを戻し、本来の関節の動きをとり戻していく事が大事ですね。
 


 

3、内科的な問題の腰痛


 
 「腰痛」というと、背骨や筋肉の問題だけと考えがちですが、内科的な疾患で腰痛を引き起こすこともあります。体の内部(内臓)で異常が発生した場合、周りの組織は異常箇所を守ろうと働き、脳に腰周辺に異常が発生していると情報を与えます。すると脳は痛みを感じる物質を発生させ、腰の周りに危害が及ばないように「痛み」という警告で腰を動かさないように守るのです。

 安静にしていても腰が痛いなど、動作に伴った痛みがない場合は内科的な疾患が疑われるため、一度病院で検査をすることをオススメします。


 

4、ストレスや脳の回路が問題の腰痛

 
 
 腰痛は腰で起きていますが、実際に「痛み」を感じるのは脳になります。脳のDLPFC(背外側前頭前野)という領域では、痛みを抑える働きを持ちますが、ストレスや不安などで、脳のDLPFCの体積が減少し、痛みの抑制ができなくなることがあります。
 すると痛みの興奮状態が続き、腰は治っているが痛みが引かず、幻の痛みを感じ続けることになるのです。病院に行ったけど問題ないと診断され、長く腰痛を患っている方は、ひょっとしたら脳の回路に問題があるかもしれません。



 

 腰痛により身体を動かさなくなり、身体を動かさないことでストレスや不安が募れば、ますます腰痛は改善しづらいものへと変化していきます。痛みがない範囲での軽い運動から初めていき、腰痛が起こらずに身体が使えるなどの発見があれば、腰痛が緩和されることがあります。



 

腰痛を治すためには!

 

 腰痛を治すために「きゃっとばっく」では、まず猫背を改善することをオススメします。
 なぜなら猫背であることで一部の関節の動きが悪くなり、悪くなった関節をかばった結果、痛みを引き起こす事があるからです。

 また、身体に負担のない使い方を覚えていくことも大事になります。

 例えば重いダンボールを持つ時、背中を丸めて上半身だけで持ち上げようとするより、膝関節(ひざかんせつ)や股関節(こかんせつ)も使って持ち上げたほうが、遥かに腰への負担はなくなります。

 

※腰に負担の少ない姿勢





※腰に負担のある姿勢

 

 この様に理想的な姿勢を身に着け、正しく関節を動かすことができ、腰に負担をかけない身体の使い方を覚えることで、腰痛のリスクは大幅に減少するでしょう。
 

 

 

 

 猫背にも多くタイプがあり、改善方法も様々になりますが、ここでは最も多い
「シンネコゼ」の姿勢をモデルとしてご説明していきます。
 

※特徴

・骨盤が前方にスライド

・腰が反りお腹を前にせり出す

・首から胸にかけての背骨が過剰に丸まる

・頭を前に突き出す

 

 

ステップ1 「胸郭(きょうかく)の柔軟性」

 左右の12対のあばら骨と、12個の胸椎(きょうつい)と、胸にある胸骨
(きょうこつ)で囲まれた空間を「胸郭(きょうかく)」と呼びます。この胸郭の中には、心臓や肺など重要な臓器があるため、それら臓器を守るように取り囲み出来ています。

 

 猫背になると、この胸郭自体の柔軟性が失われてしまう事が多く、胸の背骨である胸椎が固くなることから姿勢をきれいに保つことが出来なくなります。更に胸郭は効率的に呼吸をする為のふいごの作用も持つため、胸郭の柔軟性が失われることで呼吸が浅くなることが考えられます。

それでは胸郭の柔軟性を高めるエクササイズをご紹介します。



 

  • <ソラシックツイスト>

・横向きで寝て両手を体の前で揃えます。(耳、肩、足の付根が一直線になるようにし膝は少し曲げます)
・上の手が身体の遠くを通るようにして、息を吐きながら胸を大きく開いていきます。(指先を目線でしっかりと追います)
・この時、手首を返すとより二の腕から前腕がストレッチされます。(この時は目線は正面に残したまま行います)

 



 

  • <フォースタンスストレッチ>

・四つ這いになり、骨盤はニュートラルを保ちます
・右手の前に左手をつきます。
・骨盤はニュートラルをたもったままお尻を後ろに引き、尻から背中にかけてストレッチを感じます
・反対側も行いましょう!

 




 

  • <きゃっとばっく>

・四つ這いのニュートラル姿勢をとります
・背骨の上の方から順番に丸めていきます
・次に背骨の下の方から順番に反っていきます
・手で床を押した状態のまま繰り返していきます。

 


 

ステップ2「理想的な位置に骨盤を戻す」

猫背の方の多くは骨盤が前方にスライドすることで背中が丸まりやすくなっています。
本来、骨盤の位置は身体を横から見た時、足の直線状にあるのが理想となります。

 

 

 骨盤の理想的な位置を体に覚え込ませるために、まずは仰向けで理想的な姿勢を作れるようにしていきましょう。

 

  • <ヒップリフト>

・仰向けになり両膝を90°くらいに曲げ、ニュートラルポジションを創ります。
・足の裏(かかと・親指の付け根・小指の付け根)の3箇所で床を押しながら、お尻側からゆっくりと上体を持ち上げていきます。
・肋骨はしっかりと締めたまま、床から背骨のシールをゆっくり剥ぐように、背骨1つ1つを意識しながら、お尻を持ち上げます。



 

ステップ3「腹圧の向上」

 

 胸郭の柔軟性が獲得され理想的な呼吸が出来るようになったら、腹圧を高めていきます。腹圧とは、腹腔(ふくくう)と呼ばれる空間内の圧力であり、腰が反ったり、丸まったりしないように安定させる力になります。
 腰は胸郭や骨盤のように骨の構造によって強固に作られておらず、腰の部分には5つの背骨が積み重なっているだけになります。重い上半身を支えるには靭帯のサポートと、筋肉の働きによって腹圧を高めることなどが重要となります。

腹圧に関わる4つの筋肉

・腹横筋(ふくおうきん)

・多裂筋(たれつきん)

・横隔膜(おうかくまく)

・骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)

これらの筋肉が同時に働くことで腹圧は高まり腰部の安定性は増加をします。




 それではこれら4つの筋肉を使った、腹圧を高めるためのエクササイズをご紹介いたします。


 

  • <デッドバグ>

・仰向けになり両手足を持ち上げます
・腰の部分が地面から離れないように、地面に押し付けておきます
・アゴが上がらないように気をつけ、5秒間息を吸って、5秒間息を吐くようにします
(アゴが上がってしまう場合は、タオルなどを頭の下に敷き高さを出してあげましょう)
・呼吸の吐いたタイミングで、手足を互い違いに伸ばします。(右手と左足、左手と右足)
・腰と床の隙間は埋めたまま行います。


 


 

ステップ4「正しい姿勢を覚える」


 

 ここまでのステップで胸郭の柔軟性や体幹部の安定性を高めてきましたが、これだけでは腰に負担をかけない綺麗な姿勢はとれません。骨盤を前にスライドし続けた年月が、身体に骨盤を前にスライドした姿勢こそが正しいと認識させてしまっているからです。

 ここでは、正しい姿勢を身体に覚え込ませ、以前の猫背姿勢を忘れることが重要になります。それでは、正しい姿勢を覚えるためのエクササイズを行ってみましょう!


 

  • <ハーフニーリング ツイスト>

・両膝の角度が90度になるように片膝立ちの姿勢を作ります。
・地面に着いている膝、骨盤、肩、頭がまっすぐになるように意識します。
・前足や後ろ足に荷重をかけず、膝の部分で身体を支えるようにしましょう。
・余裕があれば、身体をまっすぐに保ったまま身体を回していきましょう。

 

  • <壁立での姿勢学習>

・壁に踵、お尻、背中、頭をつけ立ちます。
・呼吸を繰り返し、お腹を締めていきます。下腹は凹ませ、肋骨を動かしていきます。
・アゴは軽く引き、肋骨が前方に出てしまわないように呼吸の意識を高めます。
 

 

いかがでしたか?

 

 ステップを踏んで行うことで猫背が改善し、腰痛の改善につながっていきますので、
是非チャレンジしてみて下さい。

 

 

ちょっとした工夫で猫背&腰痛予防

 


 猫背や腰痛の天敵は長時間のデスクワークになりますが、座らない生活などは送れるはずもないため、正しい姿勢のとり方や、同じ姿勢を取り続けない工夫が重要となります。

 1日8時間のデスクワークを行うのであれば、猫背の姿勢で固まらないように、少し席を立つ頻度を増やしたり、少し遠回りしてトイレまで行ったり、座る以外の動作を増やすようにしましょう。

 また、1日の大半を占める座り姿勢も重要ですので、5つのポイントで改善できるようにしていきましょう。
 

①背もたれに寄りかからず、拳1つ分のスペースがある

②腰を丸め過ぎたり、反りすぎたりしていない

③ディスプレイまでの距離が腕の長さある

④膝の角度が90度に保たれている

⑤パソコンをする際、机に置いている腕が机と平行か、もしくは下を向いている
 

 上記のポイントを押さえることで猫背になりづらく、長時間の綺麗な姿勢でのデスクワークが可能となります。是非試してみて下さい。



 

改善が難しい猫背のタイプ


 

 ここまで猫背の改善方法を説明してきましたが、改善が難しい猫背の方もいらっしゃいます。筋肉が硬い事や、関節の動きが乏しいだけであれば、柔軟性を出す事で改善は出来きます。しかし骨などの構造的な問題になると話は別となります。
 

 

腰椎の圧迫骨折

加齢に伴った骨の弱化により、腰椎が圧迫され続け変形してしまう場合や、高いところから飛び降りた時の衝撃などで、骨が潰れてしまう場合となります。圧迫骨折をしてしまうと姿勢をまっすぐ保てなくなるため、猫背の改善が難しくなります。

 

変形性腰椎症

長期間に及ぶ猫背になると、骨自体が形を変えてしまうことがあります。人の体はより安定性も求めるため、猫背になり骨と骨の関節面が不安定になれば、骨を増殖させて関節面を広げようとします。この増殖した骨を「骨棘(こつきょく)」と呼びます。骨棘があることで関節運動に制限が出来てしまうため、こちらも猫背の改善が難しくなります。

 

腰椎分離すべり症

腰椎の一部を骨折し、骨がくっついていない状態で完治してしまった場合になります。骨折した際、骨折した面同士を繋げておけば自然とくっついてくれるのですが、ある一定期間、骨折した面をつなぎ合わせていない場合は、そのまま骨がくっつかず完治してしまいます。これを「偽関節(ぎかんせつ)」と呼びます。分離症では、腰椎の椎弓(ついきゅう)と呼ばれる場所が離れ離れになってしまうため、腰を反るように動作の時に痛みがあり、常に腰が緊張しているなどの影響で猫背の改善が難しくなります。

 

 

 これらの怪我や症状は、画像診断で発見することが出来るため、見える腰痛となります。猫背改善よりも先に病院での治療が必要となる場合がありますので、お近くの病院でチェックを受けることをオススメします。

 

 

猫背×腰痛のまとめ

 

 

 現在の医学では腰痛は「非特異的腰痛」と言われ、原因不明とされていますが、猫背姿勢により腰痛を引き起こしている方も多くいらっしゃいます。

 猫背を改善することで腰へかかる負担を減らし、「腰痛」のリスクを減らすことが出来れば、社会的な問題である腰痛患者の増加に歯止めかけることが出来ると考えます。

「きゃっとばっく」ではお客様一人一人に合わせたレッスンで、猫背改善や腰痛改善に取り組みサポートを行っています。「もう、私の腰は治らない」と思っている方は諦めず、一度ご相談下さい。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

 

 

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