猫背と腰痛 イスからの立ち上がり動作と腰への負担

投稿日時:2018/06/07(木) 14:47


普段デスクワークをされる方も多いと思います。
 
また、デスクワークのみならず、普段の生活で立ったり座ったり、しゃがむという動きを行うことも非常に多いのではないでしょうか?
 
お米を抱えて立ち上がる、お風呂場で髪を流した後に湯船につかるために立ち上がる。
 
立つ、座るという動きは、日常の中でも頻繁に行われる動きであります。
 
この動きの瞬間にどの筋肉がメインで使われているか、それによって腰痛になるリスクも変化してきます。
 
今回は、筋肉単体というよりも、日常生活の動きの中で悩まされることの多い腰痛についてお伝えしていきます。
 
 

目次

 

・基本的な姿勢
・正しくない姿勢
・正しくない姿勢を作りだす動きのパターン
・正しい動きのパターン
・腰痛改善のための動きのエクササイズ
・まとめ

 

 

基本的な姿勢


 

 
人間の姿勢を作っているのは、主に骨と筋肉です。
 
骨が単体で動くわけではなく、骨に付着している筋肉が働く(収縮する、と言います)ことで骨と骨を引っ張って動きや姿勢を作り出します。
 
その中でも、姿勢を作っているのは脊椎(せきつい)と言われる背骨と、その下部に付着している骨盤になります。
 
そのほかにも鳥かごの様に臓器を覆っている肋骨や、大腿骨と言われる足の骨も重要ですが、まずは脊椎と骨盤をしっかりと見ていきましょう。
 
脊椎は上から順に頸椎(けいつい:首の骨)7個、胸椎(きょうつい:胸の骨)12個、腰椎(ようつい:腰の骨)5個、仙椎と尾椎(せんついとびつい:骨盤付近の骨で腰椎から伸びたもの)の5つに分かれており、それぞれ反ったり丸まったりして姿勢を作っています。




 
頸椎は複雑になってきますが、基本的には反っている部分が多く、それに伴って胸椎は丸まっています。
 
その下の腰椎はバランスを取るために沿っているような状態です。
 
これら脊椎に付着している筋肉のアンバランスによって、過剰な反りや丸みが出て、姿勢を崩してしまうのです。
 
また、前述のとおり、骨盤も背骨・姿勢と大きく影響してきます。
 
骨盤は、ハートのような形をしているもので、女性・男性で大きさや形そのものが変わってきます。
 
一般的に出産などがある女性の方が骨盤が広く、男性は少し狭いような形です。
 
骨盤には、上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく:ASISと言われます)と下前腸骨棘(かぜんちょうこつきょく:PSISと言われます)と言われる突起があり、これが骨盤の状態を見るうえでの指標となります。




 
この二つを結んだラインが水平な面に対して何度傾斜しているかによって、骨盤から連なっている脊椎のカーブを変化させるのです。
 
日本人の正常値としては1015度と言われていますので、この数値をまずは覚えておいてくださいね。



 

正しくない姿勢




 

上記のように正しい骨盤の角度や背骨のカーブがあるのに対して、あまりよろしくない姿勢ももちろんあります。
 
例えば、骨盤の角度が15度よりも大きく、過剰に腰椎が反っているような姿勢。
 
 


 
過剰に反っているという事は、その分だけどこかの関節や骨、筋肉に負担をかけている可能性があります。
 
腰椎が過剰に反っている場合には、背中側の筋肉が頑張りすぎて硬くなっている可能性があります。
 
反対に、前方にあるお腹周りの筋肉は弱くなっている可能性がありますね。
 
腰周りの筋肉ばかりが頑張りすぎることにより、腰への負担が増大してきます。
 
単純に、背骨の部分のみではなく、骨盤が姿勢にかなり影響してくるのです。

また、骨盤の角度のみではなく、骨盤の位置も非常に重要になります。

人間には重心線と言われる体の中心線がありますが、横から人の体を見た時に、外くるぶしの2~3㎝前、膝の真ん中付近、骨盤の真ん中、肩、耳の穴が一直線上に来るときれいな姿勢になります。






例えば、骨盤の位置が体の真ん中を通る重心線よりも前方に行っている場合には、前方につま先側に体重が乗ってしまうので、その分だけ背中~腰にかけての骨を後ろへと反らしながらバランスを保たなければなりません。





このような方々は、基本的に「腹筋」をうまく使えていない可能性があります。

よって、骨盤の角度のみならず、骨盤の位置によっても腰の反り具合と、腰への負担の増加率も変化してくるのです。


 

正しくない姿勢を作りだす動きのパターン




では、前述のように腹筋が弱く、姿勢が崩れてしまっている方々はどのように動いているのでしょうか?


例えば、椅子から立ち上がるときの動きを見ていきましょう。

椅子から立ち上がるときには、基本的に股関節から曲がって立ち上がります。

股関節を曲げずに体を垂直にしたままで立ち上がろうとしても、後ろへと倒れる力が加わることで立つことができないのです。

この股関節を曲げるときの背骨の動きと筋肉が重要になります。







写真の様に、腰の背骨を過剰に反らせながら股関節を曲げていくことで腰への負担が倍増します。

上記の写真のような方は腹筋がうまく使えずに腰が反ってしまっているか、もしくは腹筋を使って腰周りを安定させながら立ち上がるという動きそのものを知らない可能性があります。

反対に、腰を過剰に丸めすぎることによって、立ち上がる方々も腰を痛める危険性があります。





例えば、お尻の筋肉が硬い方の場合には、股関節から曲げることができないので、腰が必然的に丸まってしまいます。

よって、お尻などの股関節の柔軟性によっても腰痛のリスクは上がってしまうのです。

また、腰周りが丸まっているからといって腹筋を使えているかと言われると、そうではありません。

適切に筋肉を使うためには、適切な骨の位置(ポジションと言います)を維持する必要があるからです。

腰が反りすぎていても、腰が丸まりすぎていても腰痛のリスクが上がってしまうのです。



 

正しい動きのパターン




それでは、腰へと負担をかけない正しい動きのパターンとはいかがなものでしょうか?

人間が体を動かしていくために、まず最初に「腹筋」が働くことが重要なのです。

腹筋を使うことで、腕や脚、頭を除いた、いわゆる体幹と言われる部分をしっかりと安定させることができます。

この腹筋が適切に働くおかげで、手足を自由に動かすことができたり、イスから立ち上がる、「スクワット」のような動作の時にも腰を痛めるリスクを減らすことができます。






椅子から立ち上がる際には、上記写真の様にしっかりと腹筋を使って体の中心を安定させた状態のままで、股関節から曲げて立ち上がることに注意しましょう。

腹筋が強い、弱いといった筋力ではなく、動きの順番によっても腰痛が起きるリスクが高まります。



 

腰痛改善のエクササイズ




それでは、今回は腰痛改善のために「スクワット」をお伝えしていきます。

少し難しい動きにはなってきますが、しゃがむ~立ち上がるまで人間の基本的な動きになりますので、習得してみましょう!


【エクササイズ】
スクワット

【目的】
腰痛改善のための動きのパターンの変化、日常生活での座り姿勢~立ち姿勢での安定化

【やり方】
①椅子に座ります。
②骨盤、背中、頭がまっすぐになるようにしてしっかりと座りましょう。
③手をお腹にあて、息を8割吸ってお腹を膨らませます。
④お腹を膨らませたままで息を5割程度吐きます。
⑤③、④の呼吸を維持したままで手を骨盤にあてます。
⑥背中がまっすぐになったままで股関節から折っていき、体重がずっしりと足裏に乗ったらゆっくりと立ち上がります。
⑦③同様、息を8割吸ってお腹を膨らまし、残り2割を吸いながら座っていた椅子へとゆっくり降りていきます。
⑧お尻が少しだけ椅子についたら、1秒ほど息を止め、息を吐きながら前述のように立ち上がります。
⑨③~⑧を繰り返しますが、慣れたら椅子を使わずに行ってみましょう。




 

まとめ




今回は、単純に筋力ではなく、動きのパターンと腰痛の関わりについて見ていきました。

筋力や姿勢のみが腰痛に関わっているのではなく、筋肉の使い方で腰痛が発生するリスクも大いにあります。

普段の日常生活での何気ない動きが腰痛へと繋がっているかもしれませんね。

是非、普段の生活で心がけてみて下さい!