栄養と食生活

食品の選択とトランス脂肪酸

こんにちは

猫背改善専門スタジオ「きゃっとばっく」の小林です

朝の出勤前にコンビニエンスストアによると、菓子パンとアイスコーヒーを購入し、そのアイスコーヒーに、備え付けのミルクを3つくらい入れている方を見掛けたりしますが、じつはあの様なミルクというのは、牛乳ではないことをご存知でしょうか?

あれは「植物油」に水や添加物などを加えて乳化させ、ミルクっぽくしているものであり、牛乳ではありません。そして、トランス脂肪酸が含まれているものも多くあります

もちろん、一般的に市販をされているものであり、1つや2つとったからといって、体調を崩したりする様なことはありませんが、知った上で選択をしているのか?

気が付かずに知らずに摂ってしまっているのか?は大きな違いですので、本日はトランス脂肪酸についてお伝えさせて頂きます

トランス脂肪酸とは

 まずトランス脂肪酸とは何か?というと、いわゆる油の一種になります。

農林水産省のページでは、以下の様に説明されています。

天然の不飽和脂肪酸のほとんどは、炭素間の二重結合がすべてシス(cis)型です。これに対して、トランス(trans)型の二重結合が一つ以上ある不飽和脂肪酸をまとめてトランス脂肪酸trans-fatty acid)」と呼んでいます。グリセリンに結合している脂肪酸の一つ以上がトランス脂肪酸である油脂をトランス脂肪trans fat)」といいます。

農林水産省HPより引用

https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_wakaru/#2

また、トランス脂肪酸には、牛や羊などの動物の脂に自然と含まれている天然由来のものと、油脂を精製、加工する過程で発生するものがあります。(主に水素添加という方法で、液体状の油を固形状に変える時に発生する)

アメリカなどの外国で使用が規制されているのは、後者の工業由来のものになります

代表的な工業由来のトランス脂肪酸が含まれる食品としては、パンに塗る「マーガリン」やお菓子に使う「ファストスプレッド」、「ショートニング」などが上げられ、コンビニやスーパーなどで売られている、菓子パン、お菓子、揚げ物などに含まれていることが多いです

日本では、1960年代に「植物油から作られているから、マーガリンやショートニングは、バターやラードなどの動物性油脂よりも健康的」と言われ始め、家庭に広がっていった経緯があります

パンやお菓子などの食品を購入する時は、そうした商品の袋に表記されている、成分表示票を確認し、「マーガリン」、「ショートニング」「ファストスプレッド」などが含まれているか?を一度確認してみてください

1970年代頃から、トランス脂肪酸の有害性が指摘されるようになり、2000年代には、トランス脂肪酸を排除する動きが世界中で広まっていきました

日本人の一般的な食生活であれば、WHOが目標としている総摂取エネルギー1%未満を下回っていますが、加工食品ばかりを摂るなどの偏った食事をしていると要注意です

細胞膜へのトランス脂肪酸の影響

私たちの身体は、60兆個もの細胞が集まって出来ていますが、この細胞1つ1つの周りを包む膜を「細胞膜」と言います

細胞膜は、細胞の内と外を区切る仕切りとしてだけではなく、栄養素を取り入れたり、排出したりと、とても重要な機能を担っています

そして、この重要な細胞膜の主な構成要素は「リン脂質」と言われ、リン酸に、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸という油が、それぞれ1本ずつ繋がっている様な構造になっています

この飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸が、細胞膜の柔軟性や強度などを決めており、そこにトランス脂肪酸が入り込むと、細胞の機能を狂わせてしまいます

その為、トランス脂肪酸を過剰に摂取していると、私達の身体を構成する、細胞膜に影響を与えることが考えられます

トランス脂肪酸の過剰摂取の危険性

 トランス脂肪酸を過剰に摂取することで、様々な病気のリスクが高まる事が報告されており、農林水産省のHPでも以下の様に記載をされています

トランス脂肪酸については、食品からとる必要がないと考えられており、むしろ、とりすぎた場合の健康への悪影響が注目されています。日常的にトランス脂肪酸を多くとりすぎている場合には、少ない場合と比較して心臓病のリスクが高まることが示されています。

https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_wakaru/#2

 日本の場合は、WHOが定める総エネルギー摂取の量の1%以下を大きく下回り、農林水産省が2005年~2007年に実施した調査では、平均総エネルギー摂取量の0.44~0.47%と言われています

その為、大人が一般的な食生活を送っている場合は、危険性は少ないと考えられますが、加工食品ばかりを摂る生活が続いている方は要注意ですね

トランス脂肪酸の過剰摂取による危険性

・大腸がん、膵臓がん、胃がんなどの発癌性
・不妊や子宮内膜症
・怒りっぽくなる、興奮しやすくなる
・記憶力の低下など

そして、成長期の子ども達には、トランス脂肪酸の慢性的な摂取は、強い影響を与えると考えられ、衝動性や多動性が増進されることが示されているだけでなく、トランス脂肪酸の摂取量が増える程、ポジティブな感情が弱まり、ネガティブな感情が強まっていくという研究結果などもありますので、摂り過ぎに要注意ですね!

トランス脂肪酸と食品の選択

食品を製造する企業にとっては、トランス脂肪酸は、酸化、変性しにくいという特徴がある為、とても扱いやすいものです

その為、私達が日頃から口にする菓子パンや揚げ物などにも、トランス脂肪酸が含まれていることが多くあります

また、例え「トランス脂肪酸ゼロ」や「トランス脂肪酸フリー」と表示されている商品であったとしても、必ずしも0という訳ではありません。
※食品100gあたり(もしくは100mlあたり)のトランス脂肪酸の含有率が0.3g未満であれば、「0g」と表示しても良いことになっている為です

1つ1つは大した量では無かったとしても、菓子パンや揚げ物、スナック菓子などを摂り過ぎている、いつの間にか摂取量が増えているといったことになりかねません

 もちろん、1つのものにこだわるだけではなく、全体の栄養バランスを考える必要性がありますが、トランス脂肪酸の危険をわかった上で、自ら選択出来る様にすることが大切ですね

ABOUT ME
小林俊夫
小林俊夫
imok株式会社(アイモック)代表取締役/猫背改善専門スタジオ「きゃっとばっく」代表。  トレーナーとして活動をしながら2008年、2009年にアメリカへピラティスの研修を受けに行き、マスタートレーナーの認定を取得。その後、2010年に医療系国家資格を取得。  現在はスタジオの経営、メディアの監修及び出演、全国での研修及び講演、ピラティスリフォーマーの製造及び販売をしながら、姿勢&機能改善、パフォーマンスアップ専門のトレーナーとして、世界中に「I am OK You are OKな人」を増やす為に活動中。