こんにちわ。
トレーナーの古城です。
今日は良い姿勢と悪い姿勢についてお話させて頂きます。
キレイな姿勢をつくる為の2つのポイント
よい姿勢をつくる上で、最初に押さえておきたい大切なポイントが以下の2つ
- 良い姿勢とは?&姿勢のメカニズムについて
- 現在の自分の姿勢はどうなっているのか?&なぜその姿勢になっているのか?
また、一般的に良いとイメージされている姿勢が、じつは身体にとっては良くない姿勢だったりすることや、実際にお客様が求めている姿勢と健康的な姿勢が異なる場合が多々ありますので、最初に理想的な姿勢について確認していきましょう!
良い姿勢とは
小さい頃、両親から「胸を張りなさい」と言われたことがある方は、多いのではないでしょうか?
悪い姿勢というと、背中を丸めた「猫背」が思い浮かぶかと思います
猫背は、見た目も悪く、体にとっても負担のかかる姿勢となる為、基本的には「百害あって一利なし」な訳ですが、では「良い姿勢」とは何なのでしょか?
良い姿勢の定義としては、
「力学的に安定し、長時間に及んでもあまり疲労しない姿勢。また、健康で心理的にも安定して、外観が美しい姿勢」
シンプルに言うと
力のバランスが取れていて、長時間同じ姿勢でも疲れないし、その状態が心地よく、美的観点からも綺麗にみえる姿勢となります。
お客様から相談されることとして、「良い姿勢を作ろうとすると疲れる」とか、「無理をしないといけない」という事を聞きますが、それは本当の意味で取れていないということです
実際にどういう姿勢が良い姿勢かというと、下記の写真のようになります
横から見たときに、くるぶし、膝、骨盤(大転子)、肩(肩峰)、耳の位置が一直線上に揃っていて、背骨の生理的湾曲(背骨のカーブ)が整っており、かつ無理なく取れているのが理想です
イメージとしては、いくつかの箱が真っ直ぐ上に積み重なっている形になりますので、周りから筋肉などによって力を加えたりしなくても、安定するんですね
そして、大切なことは、自然とこの姿勢がとれるということです
キレイな背骨の弯曲とは
ここからは少し掘り下げ、背骨と生理的弯曲について簡単に解説します
背骨は一本の骨で成り立っているわけではないことは、ご存知の方も多いかと思います
背骨は「椎骨(ついこつ)」という骨が積み重なる様に出来ており、尾骨と仙骨の上に、5個の腰椎、12個の胸椎、7個の頸椎によって構成されています
それぞれ前後に軽いカーブを持っていて、腰椎は前弯という前にカーブを持ち、胸椎は後弯という後ろにカーブを持ち、頚椎は前弯となる為、全体でS字の様なカーブを描きます
このS字型のカーブのことを「生理的弯曲(せいりてきわんきょく)」と呼び、生理的弯曲があることにより、背骨にかかる負荷(重力)を分散し、背骨を保護してくれています
誤ったキレイな姿勢のイメージと身体への負担
一般的にイメージしやすいキレイな姿勢というと、下記のような姿勢を思い描く方が多いのではないでしょうか?
見た目は「美しい姿勢」と思われることも多いのですが、先に述べた、理想的な姿勢の定義にある「力学的に安定して疲労しにくいか」と言われると、じつは背骨の生理的弯曲が失われ、背骨や身体にかかる負担が強くなっていたりします
更には、上記の姿勢だと背骨の生理的弯曲が失われるだけではなく、肋骨の位置なども本来の位置からずれてしまう為、背骨や肋骨に付着を持ち、呼吸にとって最も大切な筋肉である「横隔膜(おうかくまく)」が機能をしにくくなる為、呼吸にも問題が起きて、疲れやすくなったりと、様々な問題を引き起こしてしまいます
その為、過剰に胸を張った様な姿勢は、「見た目」は美しく見える可能性が高いけれど、身体にとっては悪い姿勢とも言えますので、日頃から胸を張るという意識を特に持つ必要はないんですね
現代人に多く見られるスマホ猫背
そして、現代人に多く見られる「悪い姿勢」の代表が「スマホ猫背」になります
スマホ猫背というのは、スマートフォンやパソコンのモニターなどを見る為に、頭を前に突き出す様になることで、首の付け根だけが過剰に丸くなり、あとの背骨は反ったり、真っ直ぐになっていたりという状態です
猫背なのに反っている?と、疑問が浮かんだ方もいるかと思いますので、簡単にご説明すると、先に述べたように胸の背骨は軽く丸みがあるのが本来の形です
しかし、スマホ猫背では、頸椎はストレートネックの言葉に代表される様に、本来の前への弯曲が失われて真っ直ぐになり、12個ある胸椎は、頸椎と胸椎が交わる1部分だけが過剰に丸まり、他の胸椎は本来の丸みが失われて真っ直ぐになってしまいます
そして、5個ある腰椎は、骨盤の前への傾きが強くなり、腰椎自体も前への反りが過剰になるという状態になります
現代の多くの方は、ライフスタイルの変化に伴い、上記の様な「スマホ猫背」とも言える様な悪い姿勢になり、肩こりや腰痛を始めとする身体の不具合を感じているのが現状となります
もちろん、スマホやパソコンなどを辞める事は難しいと思いますので、次回はスマホやパソコンを使いながら行える、姿勢の矯正方法をお伝えしていきます