猫背の改善方法

背骨のコントロールに効果的なロールアップ・ロールダウン&ロールオーバー

こんにちわ。

本日は背骨のコントロール力を高めるのに効果的な「ロールアップ・ロールダウン」と「ロールオーバー」についてご紹介させて頂きます!

背骨の動きと全身への影響

 このエクササイズでは、背骨の柔軟性と背骨を一つ一つ動かすコントロール能力が獲得出来ます。

なぜ背骨を一つ一つコントロール出来た方がいいのかというと、背骨は首の背骨7個と胸の背骨12個と腰の背骨5個で出来ています。

骨と骨の繋ぎ目は関節を構成しており、この関節が硬くなると、体幹の動きを制限するのは想像に難くないかと思います。

先ほど述べたように、背骨は首から腰までで24個の骨で構成されている為、背骨には24個の関節があり、これらの関節の可動域が制限されるこということは、体幹部(胴体部分)の動きの制限が出るということです。

更に言えば、背骨には肋骨も付着する為、背骨の動きが悪くなることで肋骨の動きも悪くなりますし、背骨の位置が本来のポジションからズレることで、肋骨の位置も変化をします

そして、動きの悪くなった体幹部を、他の関節がそれをカバーする様に過剰に動きを出したりし、その過剰に動いている部分の痛みやケガなどに繋がってしまいます。

また、背骨の動きは姿勢にも大きな影響があるため、猫背を改善し、キレイな姿勢を創りたい方は、背骨の動きがきちんと出ることも重要なポイントになります。

余談ですが、哺乳類の首の骨の数は一般的に7個だそうで、首が長い事で知られているキリンの首の骨の数も7個なんです。骨の数が多いから首が長い訳ではなく、1つ1つの首の骨が長いのが特徴です!

それでは、実際にエクササイズを確認していきましょう。

骨盤と背骨の連動性を高める「ロールアップ・ロールダウン」

ロールアップ・ロールダウンのやり方

  • 仰向けに寝て、両手をバンザイの状態にします。
  • 両腕を浮かせてきながら、頭から背骨を一つ一つ床から浮かせるようにして体を起こします。
  • 戻るときは、背骨がCの字に丸まるように、骨盤から背骨を一つ一つ床につけるようにしていきます。

エクササイズ中は呼吸が止まらないように気をつけましょう。
息を吐きながら体を起こしていき、起き上がったら一度息を吸い、息を吐きながら戻るとスムーズに行いやすくなります。

【目的】

・背骨のコントロール能力の向上
・背中の筋肉の緊張をとる

  • 勢いをつけて一気に上がってしまう

このエクササイズは滑らかに動くことが大切です。
途中でグッと勢いをつけて起き上がると、関節一つ一つの動きに繋がりません。
上手くできない方は膝を立てて行ってみましょう。
それでも出来ないようでしたら、他のエクササイズを行うようにしましょう。

背骨を一つ一つコントロールするためには、ヒップリフトのエクササイズもオススメです。
ロールアップ・ロールダウンが難しい方は、先にヒップリフトのエクササイズを行いましょう!

また、背骨をしっかりと丸める力がないとこのエクササイズは非常に難しくなります。先に「ベリーリフト」などのエクササイズで背中を丸めるエクササイズを行ってから実施してみてください。

背骨を一つ一つきちんと動かせる柔軟性と最低限の腹筋力があればこのエクササイズは可能です。

背骨を動きをしっかりと出して、猫背を改善していきましょう。

体幹のコントロール力アップに効果的な「ロールオーバー」

次にご紹介するエクササイズは、「ロールオーバー」です。

このエクササイズでは、ロールアップ・ロールダウンの様に背骨一つ一つのコントロールを行いますが、動きの方が逆になっており、下半身を頭の方へ持ち上げるように動作を行いますので、日常ではなかなか行うことが無い動きとなる為、多くの刺激を得られます。

下記のオープンシザースシンドロームのような肋骨がポコっと飛び出した姿勢の方は、腰の反りが強く、骨盤の後傾や腰を丸めることが苦手なことが多いです。

このエクササイズを通して、骨盤の後傾や腰から背骨を丸める力をつけることで猫背の改善や反り腰の改善にも繋がります。

ただし、腹筋群によって足の重みを支える力も必要なので、ロールアップ・ロールダウンよりも強度が少し上がります。

無理のない範囲でチャレンジしてみましょう。

それでは、エクササイズを確認していきましょう!

ロールオーバーのやり方

・仰向けになり、両手は体の横につきます
・両足を床から浮かせていき、頭の方へ持ち上げます
・骨盤、腰のあたりが床から浮くぐらいまであげたら、
背骨を一つ一つ床につけるように膝を曲げながら元に戻ります。

股関節が屈曲90度を超えたあたりから、骨盤は後傾していき、背中が丸々ようになります。その為、股関節だけの過剰な動きになると、ももとお腹が近づきすぎてしまうため、ももとお腹の距離を一定に保ちながら、骨盤から背骨をコントロールして動きましょう。

また安全上、頭や首で体を支えない様に、肩甲骨の辺りは床についた状態までで止めましょう。

いきなりこのエクササイズを行うのは難しいので、「ヒップリフト(アーティキュレーション)」や「ロールアップロールダウン」などを行い、背骨を一つ一つコントロールする能力を獲得しておくと良いでしょう。

また、両足を伸ばした状態で上げると腰が反りやすくなるため、膝を曲げながら持ち上げても大丈夫です。

ぜひ2つのエクササイズを通して、背骨の柔軟性、安定性とコントロール力を高めていきましょう!

ABOUT ME
古城奈々絵
Reformer for Motor Learning Speciailst/猫背改善専門スタジオ「きゃっとばっく」横浜店マネージャー/トレーナー養成専門学校卒業後、福岡の整骨院に勤務。主に学生アスリートへのけがの治療や競技復帰のためのリハビリトレーニングを行い、 高齢者の方までの体のケアを行う。2014年4月より「世界中にI am OK You are OKな人を増やしたい」という、オーナーの熱い思いに賛同し、imokに株式会社に参画。現在はReformer for Motor Learningのスペシャリストとして活動すると共に、スタジオのマネジメント、講演のアシスタント講師やメディア監修など幅広く活動。