猫背に関わる症状と改善方法

猫背になると腕が上がらない理由と改善方法とは?

こんにちわ

理学療法士の中北貴之です。

本日は、猫背の方が悩みとして持つ事の多い「腕が上がりにくい」ということについて、考えていきたいと思います。

何か高いものを取ろうとした時や、デスクワークの合間に伸びをしたりした時に、腕が上げにくかったり、肩が詰まる様な感じがしたり、バンザイをした時に肘が曲がってしまう方は、ぜひお試しくださいませ!

腕が楽に上がる為に必要なこととは?

日頃、何も意識をせずに伸びをしたり、腕を上げたりしていると思いますが、じつは腕を上げる為には、様々な骨や関節をはじめ、身体の多くの部位が関わっており、私達が腕を上げる為に必要なことを考えていくと、以下の様なポイントがあります

腕を楽に上げる為に重要な4つのポイント
  1. 背骨が適切に動く
  2. 肋骨が適切に動く
  3. 肩甲骨が適切に動く
  4. 腕の骨が適切に動く

腕を上げること1つをとっても、上記の様に腕や肩周りの問題だけではなく、背骨や肋骨なども関わってくるんですね

細かく言えば、全身が関わってきますが、それだとキリが無くなってしまいますので、特に重要な上記のポイントに絞ってお伝えしていきますね

腕が上がるとは

まず、「腕を上げる」ということを機能解剖学の観点から考えていくと、腕を上げる為に重要な関節が「肩関節」になります

この肩関節は、「肩甲胸郭関節(けんこうきょうかくかんせつ)と「肩甲上腕関節(けんこうじょうわんかんせつ)に分かれます

肩関節=肩甲胸郭関節+肩甲上腕関節

肩甲胸郭関節は、肋骨+肩甲骨によって構成される関節になり、肋骨は背骨に付着をしていますので、この肩甲胸郭関節を適切に動かす為には、背骨、肋骨、肩甲骨が特に重要になります

そして、私達が一般的に「肩関節」としてイメージをしているのは、こちらの肩甲上腕関節になり、肩甲骨+上腕骨によって構成されていますので、肩甲骨と上腕骨の適切な動きが必要になります

例えば、腕を上げる時には、上腕骨と呼ばれる腕の骨は、外旋と言って、外に回る様な動きをする必要があり、これが上手く起こらないと、腕を上げようとした時に、肩の前側で何かが詰まる様な感じがして、腕が上げにくくなります

猫背は全てを狂わせる

ここで現代人に多く見られる猫背について考えていくと

現代人の猫背の特徴

背骨:首と胸の付け根の部分だけが過剰に丸まり、胸の真ん中から腰に掛けては、本来の丸みが失われて真っ直ぐだったり、反りが強い状態

肋骨:前に突き出す様な状態で固定をされている

肩甲骨:肋骨が本来の位置からズレる事で、その上にのっている肩甲骨の位置もズレている

上腕骨:巻き肩なんて言われる様に、腕が内にクルッと回っている(内旋している)

上記の様に、腕を上げる為に大切な骨の位置や関節のほとんどが、本来のポジションからずれています。その為、腕を上げようと思っても適切な動きが出来ないんですね

 

腕を上がりやすくする為のエクササイズ&ストレッチ

肩に痛みや傷害のある方は、先ずは医師に診て貰ってください。

今回は痛みや傷害などはないけれど、腕が上がりにくいという方を対象にエクササイズをご紹介させて頂きます。

基本的には、骨盤、背骨、肋骨、上腕骨やそれらの骨によって構成される関節の位置を整えていきます

ペルビックティルト

骨盤や背骨の位置を改善していきます

ローオブリークツイスト

背骨や肋骨、肩甲骨の位置を改善していきます

きゃっとばっくハンドアップ

骨盤、背骨、肋骨、肩甲骨の位置を改善していきます

サイドゲットアップ

肩甲骨や上腕骨の位置を改善していきます

トールニーリングプレス

全体を統合し、腕を上げていきます

各エクササイズを3~5回行ってみて下さいませ

エクササイズを継続していく中で、骨盤や背骨、肋骨、上腕骨の位置が整い、自然と腕が上げやすくなっていきます

根本となる猫背の改善にも効果的ですので、ぜひお試しくださいませ!

 

ABOUT ME
中北貴之
理学療法士/imok Technical Director/大手フィットネスクラブにて活動後、痛みを抱えているお客様をサポート出来る様になりたいと、理学療法士の学校へ進学。卒業後は理学療法士として整形外科クリニックへ勤務。理学療法士として活動をしながら、トレーニングやコンディショニングの学びを続け、2018年4月よりimok株式会社へ参画。治療からコンディショニング、パフォーマンスアップまでを行えるコンディショニングコーチとして幅広く活動中。