身体の仕組み

開脚のメリット&デメリット

こんにちわ

トレーナーの小林俊夫です

お客様に頂く質問の中で多いのが、「開脚」をはじめとした「柔軟性」に関すること

数年前に開脚に関する本が100万部以上も売れたことからも分かる様に

開脚出来る=身体に良いこと

と認識をされている方が多い様に感じます

しかし、本当にそれってそうなんでしょうか?というのが、本日の内容です

股関節の動く範囲とは

開脚に関わる主な関節はどこか?というと、股関節になります

開脚を専門的に言うと、「股関節の外転」という動作になります

そして、各関節には参考可動域といって、標準となる動く範囲が存在します

それでは、股関節の外転動作における参考可動域は何度か?というと45度になりますので、両方の脚を合わせても90度になります

それでは、開脚って何度ですか?というと、皆さんご存知の様に180度なんですね

先ず押さえておかなければいけないのは、標準となる可動域の2倍が開脚なんです

開脚出来る事のメリット&デメリット

 それにも関わらず、多くの方が「開脚をしたい」と思うのは何故なのでしょうか?

1つは、シンプルに「見た目がキレイ」ということが上げられると思います

フィギアスケートや新体操をはじめとした、魅せる競技のアスリートが演技をしているのを見て、その動きのキレイさから、私もああなれたら良いなと思う方が多いのではないでしょうか?

そしてもう1つは、「柔らかい=身体に良いこと」、「柔らかい=健康的」、「柔らかい=ケガをしにくい」といった誤ったイメージが刷り込まれていることが考えられます

先ずは柔らかいの定義にもよりますが、先ほど書かせて頂いた標準となる参考可動域を持っていることは、日常生活や健康面においても重要ですが、参考可動域を大きく超えるだけの柔軟性があったからといって、健康な訳でも、ケガをしにくい訳でもなく、安定性を伴わない過剰な柔軟性は、捻挫や脱臼などをはじめ、かえってケガのリスクが高まる事が考えられます

そして、「開脚」というのは、標準の2倍もの可動域が必要になりますので、安定性を高める様なトレーニングをせずに、ただ関節を緩くしただけでは、健康面でのデメリットが大きい訳ですね

誰もが数週間で開脚出来るのか?

そして、「〇〇ヵ月や〇〇週間で、あなたも開脚できる」といった形態の書籍が販売されていたりしますが、そもそも誰もが開脚は出来るのでしょうか?

答えはNoです

そもそも人によって、骨の形や関節の付き方には個体差があること。更には筋や皮膚をはじめとした、関節を繋ぎとめている組織の柔らかさ。言い換えると、伸び縮みしやすさも、個体差がありますので、誰もが数週間や数か月で開脚が出来る様になる訳ではありません

関節の可動範囲を決めるのは、主に以下の3つです

  1. 骨や関節、関節を包む袋や骨と骨を繋ぐ靭帯など
  2. 筋肉や筋膜など
  3. 筋肉などを制御する神経系

例えば、①生まれ持って股関節の外転がしやすい形で骨が付いていて、②筋肉や筋肉を包む膜の柔軟性も高いんだけど、③神経などの働きで上手く身体をコントロール出来ていなかった方の場合、問題は③だけになります

この③というのは、エクササイズによってスグに変化が出るものなので、書籍やYoutubeなどの動画を見ながらエクササイズをすることで、数週間で開脚が出来る様になることもありますが、そもそも骨の形状や関節の付き方の場合は、変化が難しいですし、筋肉の伸び縮みなどの場合は数か月以上掛かります

その為、皆が皆、開脚が出来る訳でもなければ、開脚が出来たからといって、健康になる訳でも、大きなメリットがある訳でもなく、むしろデメリットが生まれる可能性が高い為、無理に開脚を目指す必要はありません

もちろん、開脚を目指す事が悪い訳ではありませんが、上記の様なことを知った上で判断するのをおススメします

 

ABOUT ME
小林俊夫
小林俊夫
imok株式会社(アイモック)代表取締役/猫背改善専門スタジオ「きゃっとばっく」代表。  トレーナーとして活動をしながら2008年、2009年にアメリカへピラティスの研修を受けに行き、マスタートレーナーの認定を取得。その後、2010年に医療系国家資格を取得。  現在はスタジオの経営、メディアの監修及び出演、全国での研修及び講演、ピラティスリフォーマーの製造及び販売をしながら、姿勢&機能改善、パフォーマンスアップ専門のトレーナーとして、世界中に「I am OK You are OKな人」を増やす為に活動中。