身体の仕組み

汗の役割と誤解

汗腺

こんにちわ

最近は5月にも関わらず30度を超える日もあり、汗ばむ季節がやってきました

お客様から「汗をかくと痩せるんですか?」といった事や、「汗をかくとデトックスに良いんですよね?」という質問を頂く事も多い為、今日は汗について書いていきたいと思います

汗の役割と汗腺

まず、何のために汗をかくのか?という役割からみていくと

汗をかくことで気化熱によって体温を下げる為であり、特に熱に弱い脳を守る為です

熱中症などになるリスクを抑えてくれるんですね

 

そして、どこから汗をかくのか?というと、「汗腺」と呼ばれる部分から汗をかきます

人体には約300~400万の汗腺が存在し、日本人では約230万が能動汗腺と言われています

汗腺

また、汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺の2種類が存在します

エクリン腺:全身に存在し、汗をたくさん出すことで体温を下げます

アポクリン腺:脇の下や陰部にあり、体温を下げる作用はほとんどありません。

皮膚にいる雑菌に反応をするので、匂いのもとになりやすい。

異性を引き付ける役割があるとも言われています。

体温調整に関わるエクリン線は、生まれた時は未発達で、徐々に機能が発達し、汗をかける様になります。そして、この汗をかける汗腺を「能動汗腺」と言います

汗の種類

そして、汗には大きく以下の3つの種類があります

温熱性発汗:体温を一定に守る為に汗をかくこと

掌や足の裏以外の体幹部などが中心

 

精神性発汗:緊張や不安など精神的要因によって汗をかくこと

脇の下や掌、足の裏などにかく。会議などで緊張して、脇汗を大量にかいた経験がある方は多いのでは?

 

味覚性発汗:辛いものを食べたりして汗をかくこと。頭部や顔など

四川風の麻婆豆腐など、辛い物を食べると、冬なのに顔だけ大汗をかいたりしますよね

 

一般的に暑い日に汗をかいたり、ジムでトレーニングをすることによってかく汗は、温熱性発汗になります

フィットネスジム

 

発汗のメカニズムと材料

いわゆる体温が上がってくると、大脳にある視床下部と呼ばれる部分で体温の変化を感じ取ります

脳

そして、このまま体温が上がり続けてしまうと、生命の危険に陥りますので、汗をかく様に、自律神経を介して指令を出します

交感神経の末端からアセチルコリン(神経伝達物質)という物質が分泌をされ、皮膚にある汗腺の受容体にくっ付くことで汗をかく様になっています

また、汗は何から出来ているか?というと、血管の中に流れる血液から血漿をくみ取ることで汗を作っていますので、汗の原材料は血液なんですね!

血液は、体重の約8%を占めていて、血球と血漿から出来ています

血球:赤血球や白血球、血小板などの細胞成分のこと

血漿:血液から血球を取り除いた液体成分のこと

血液全体の約45パーセントが血球で、55%が血漿から出来ている

 

汗をかくことの誤解

巷では、汗をかくことに対する誤った情報が、広まっている様に感じます

その情報を信じて、サウナだったり、HOTヨガなどで大量の汗をかこうとする方も多いのではないでしょうか?

最後に、質問を頂く事が多い、汗に関する誤解について簡単に解説したいと思います

1、汗をかくと痩せる

お風呂やサウナなどに入る前に体重を測り、出た後でもう一度体重を測ると、減っている事がほとんどですが、これは脂肪が燃焼して、いわゆる「痩せた」訳ではなく、脱水症状になっており、水分が失われることで体重が減っただけですので、基本的に汗をかいたからといって、痩せる訳ではありません

2、汗をかく=デトックス

また、汗をかくことのプラスの側面として、「デトックス」を上げる方も多くいらっしゃいますが、いわゆる「解毒」で最も重要な役割を果たしているのは「肝臓」と「腎臓」であり、有害物質を体外に出す為に大切なのは「便」と「尿」です

実際の研究などにおいても、以下の様な発表がされています

インベルト氏と研究仲間が調べた結果、普通の人が1日45分間の激しい運動を行ったとしても、1日の発汗量はせいぜい2リットルほどだった。これには、運動していない平常時の発汗も含まれる。そして、それだけの汗をかいても汚染物質は0.1ナノグラム以下しか含まれていない。

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/041200164/?P=2 より引用

その為、無理に汗をかこうと頑張るのではなく、適度な運動習慣をライフスタイルに取り入れることで、結果として、自然と汗をかく様な生活になることが、健康の為には良いと言えます

汗をかくことで、「熱中症を予防する」という大切な効果は得られますが、「脂肪が燃焼」したり、「デトックス効果」がある訳ではありませんので、無理に汗をかこうとサウナに長時間こもったり、厚着をしてランニングなどをすることで、熱中症で倒れてしまったら、本末転倒ですからね

たった4~5%の水分を失うだけで、脱水症状や熱中症などの症状が出始めます

基本的に、喉が渇いたと感じた時には、既に脱水していますので、暑い時や運動中などは特に、喉が渇くと感じる前にコップ1杯程度を目安に、小まめに水分を補給していきましょう

 

 

 

 

ABOUT ME
小林俊夫
小林俊夫
imok株式会社(アイモック)代表取締役/猫背改善専門スタジオ「きゃっとばっく」代表。  トレーナーとして活動をしながら2008年、2009年にアメリカへピラティスの研修を受けに行き、マスタートレーナーの認定を取得。その後、2010年に医療系国家資格を取得。  現在はスタジオの経営、メディアの監修及び出演、全国での研修及び講演、ピラティスリフォーマーの製造及び販売をしながら、姿勢&機能改善、パフォーマンスアップ専門のトレーナーとして、世界中に「I am OK You are OKな人」を増やす為に活動中。