身体の仕組み

カラダの雑学1|歩行と足の関係

こんにちは。
猫背改善専門スタジオ「きゃっとばっく」です。

知らなくても人生困らないけど、知っているとちょっとお得なカラダの雑学シリーズ第1弾は、「歩行と足の関係」についてです。

歩くときに地面と接しているのは「足」だけなので、歩行と足は関りが深いことが分かりますね。

足首の角度がポイント

正常歩行においては、踵(かかと)から地面につきます。

このとき、踵の少し外側から接地するので、靴の後方は外側から擦り減るのが正解ですが、みなさんの靴の擦り減り方はどうですか?

もしも、靴の後方が内側の方が擦り減っているという方は、足の内側のアーチ(土踏まず)が低下しているかもしれませんね。

さて、この踵が地面に接地するときですが、足首がしっかり曲がっていることが歩行にはとても重要なんです。

踵接地の画像

足首がしっかりと曲がっていることで踵の丸みが利用でき、地面にドンッ!と足を着いた際の衝撃を上手く吸収することができます。

踵の骨が丸いのにはちゃんと理由があるんですね。
ちなみに、サルの踵の骨はヒトに比べるとかなり小さいことからも、効率良く直立二足歩行をするには、踵が大切だということが分かります。

そして、この踵の丸みを利用するためには、足首がしっかりと曲がっていることが大切なんですね。

どれくらい曲がっていれば良いかというと、膝を伸ばした状態で5~10度は曲がっていることが理想的です!

足の衝撃吸収機能

地面に踵を着く際には、体重の1.2~1.5倍もの衝撃が加わるので、この衝撃を緩和するために歩行時の足に最初に求められるのが「衝撃吸収機能」です。

ここで大活躍するのが「足底腱膜」という足のウラ全体を覆っている硬い組織です。

足に荷重すると、足のウラ全体にピンと張っている足底腱膜が伸張され、足のアーチが沈み込むことで負荷を分散させ、衝撃が吸収されます。

つまり、足の骨が硬くなってアーチが沈み込まないと衝撃吸収できません。
アーチが潰れてしまうことも良くないのですが、アーチが硬すぎることもケガや痛みにつながるので要注意です。

なお、全身には206個の骨がありますが、足だけで全体の約1/4となる52個もの骨が集まっています。ただ体重を支持するだけであればこんなに骨は多くなくてよさそうですが、それだけ衝撃吸収のために足が大事な役割を担っていることを示唆していますね。

足の骨の説明片足で26個の骨 VISIBLE BODYで作成

踵を着いてから、足の真上に骨盤や上半身がくるまでの、歩行のおよそ前半部分においては、衝撃吸収が足の大切な役割になります。

足の推進力向上機能

続いて、歩行の後半部分のお話です。

衝撃吸収をした後は前に進まなくてはいけないので、足には推進力を向上させることが求められます。

前半では「勢いを弱めて!」と求められたのに、今度は「前に進んで!」とは、足は大忙しですね。

前述の通り、足の骨は沢山ありますが、それらがバラバラになっていては効率良く力が伝達されずに推進力が形成されません。

そのため、衝撃吸収のために低下していたアーチが、今度は高く持ち上がり足部全体の剛性を高めることで、推進力を向上させることが出来ます。

人間の身体って良く出来ていますね。

歩行の後半部分では、足のアーチが潰れた状態だと推進力が低下しますので、前に進むためにふくらはぎの筋肉などを過剰に使わないといけないので、疲れやすかったり、ふくらはぎが太くなったりするので、要注意ですね。

歩く女性の画像

本日は、歩行と足の関係についてお話いたしました。
身体のことを知っていると、何気ない動作も楽しくなりますね♪

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
猫背改善専門スタジオ「きゃっとばっく」

ABOUT ME
中北貴之
理学療法士/imok Technical Director/大手フィットネスクラブにて活動後、痛みを抱えているお客様をサポート出来る様になりたいと、理学療法士の学校へ進学。卒業後は理学療法士として整形外科クリニックへ勤務。理学療法士として活動をしながら、トレーニングやコンディショニングの学びを続け、2018年4月よりimok株式会社へ参画。治療からコンディショニング、パフォーマンスアップまでを行えるコンディショニングコーチとして幅広く活動中。